ごあいさつ

2019年1月25日

私たちは、POEMS症候群(クロウ・深瀬症候群)という病気に関わる患者や家族等で構成する患者会です。

当初、POEMS症候群の患者や家族個人がホームページやブログを通じて病気や治療の情報を発信していましたが、お互いに連絡を取り合い、交流、情報交換などを行うために2014年春にfacebookにて「同じ病気の仲間と話がしたい!」というグループを作りました。
このグループの交流を通じて、POEMS症候群の患者さんやご家族の治療・療養を応援することができないかと考え、この会が生まれました。

このサイトをご覧になってる方は、診断されたばかりの患者さんかご家族ご親族の方、治療中でネット検索をしてみてたどり着いた方、病勢が落ち着き治療が終了した方でしょうか。

POEMS症候群は、末梢神経障害(手足の痺れ、脱力・感覚麻痺)、手足のむくみ、皮膚の変化(色素沈着、剛毛、血管腫)、臓器腫大、胸水・腹水、など全身の様々な症状が出現する病気とされ、患者数も少なく治療方法も確立されていません。私たちは、この病気の研究の進展、根治療法の確立、そして私たちの病気が治癒可能な病気になることを願っています。

この病気の治療を続けていると、同じ病気の患者同士が知り合う機会が非常に少ないこと、他の患者さんの様子は、同じ病気でありながらも大きな差もたくさんあることなど、この病気の複雑さを知ることが多くありました。

例えばPOEMS症候群という名前は、代表的な症状の頭文字、多発性神経炎(Polyneuropathy)、臓器腫大(Organomegaly)、内分泌障害(Endocrinopathy)、M蛋白血症(M-protein)、皮膚異常(Skin changes)からとられたものですが、これらの症状すべてが出る患者もいれば、いくつかしか出ない患者、1つだけが特化して症状が出てる患者さんもいました。
急激に進行するケースもあれば、緩やかに進行していくケースもあります。また、診断にも、多くの場合数か月から数年の時を要します。まさにケースバイケース、だからこそこの病気の難しさもあるのだと思います。

まだ明確な治療法が確立されているとは言えない難しい病気ですが、この病気への治療法はゼロではありません。有効な複数の治療法が研究され、成果が表れつつあります。

私たちは、この会の活動を通じて、お互いが励まし合い、病気に負けずに完全治癒を目指したい、すでに治療を進めている患者1人1人の体験をもとにした治療情報や新しい治療法など最新の医療情報などを共有し、皆さんの闘病における不安を少しでも和らげられないかと思っています。そして、この会が同じ病気を持つ人々とあなたをつなぐ懸け橋になることを期待して設立しました。

さらには、この病気は患者数が少なくまれな病気のため、現在は医師の間でもあまり知られていません。これにより同じような症状の病気と間違えられることもあり、治療が長期になり病態が悪化してしまう事もあります。この様なことをなくすため、多くの医師の方に知って頂けるような啓発活動をおこない「早期発見、早期治療」につながるよう取り組みをおこないます
また、治療薬等の健康保険適用、社会福祉制度の拡充への取り組み、仕事をすること、日常生活を送ること、人に相談しにくいことを相談できる場になれるよう運営できればと考えております。

皆様方のご参加を心よりお待ちしております。

POEMS症候群サポートグループ 理事長
松尾眞一


-->